・LOVER—いつもあなたの腕の中—
この場に居る隆好は「副社長」として仕事が出来る隆好であり。クールで怖そうな隆好のはずなのに。
今にも泣き出してしまいそうな程、瞳が潤んでしまっている。こんな姿を誰かに見られでもしたら、副社長としての威厳も何も失ってしまいそう。
隆好を悲しませてしまったのは、私だ。
副社長としての意識さえも崩させてしまっているのは、私なんだ。
隆好と同じようにしゃがみ込み、右手を伸ばし隆好の肩に触れようとした時。真っすぐに伸びた廊下に人の気配を感じた私は、咄嗟に伸ばしかけた手を引っ込める。
「副社長、他の社員達の目もありますから……」などと周囲を気にして業務的に声をかけた私の態度が気に入らなかったのか、隆好は急に立ち上がり私を見下ろして言った。
「もういい。今の仕事が終了したら、通常業務に戻って深山の下働きでもすればいい」
私に向けられている冷たい視線は「副社長 吉野隆好」そのもので。周囲から見れば、何かやらかしてしまった私が怖そうな副社長から叱られているように見えているだろう。
けれど、目の前に立ち私を見下ろし。まるで心を閉ざしたような氷のように冷たい視線を向けている隆好は、本気で怒っているのだと私には分かっていた。
今にも泣き出してしまいそうな程、瞳が潤んでしまっている。こんな姿を誰かに見られでもしたら、副社長としての威厳も何も失ってしまいそう。
隆好を悲しませてしまったのは、私だ。
副社長としての意識さえも崩させてしまっているのは、私なんだ。
隆好と同じようにしゃがみ込み、右手を伸ばし隆好の肩に触れようとした時。真っすぐに伸びた廊下に人の気配を感じた私は、咄嗟に伸ばしかけた手を引っ込める。
「副社長、他の社員達の目もありますから……」などと周囲を気にして業務的に声をかけた私の態度が気に入らなかったのか、隆好は急に立ち上がり私を見下ろして言った。
「もういい。今の仕事が終了したら、通常業務に戻って深山の下働きでもすればいい」
私に向けられている冷たい視線は「副社長 吉野隆好」そのもので。周囲から見れば、何かやらかしてしまった私が怖そうな副社長から叱られているように見えているだろう。
けれど、目の前に立ち私を見下ろし。まるで心を閉ざしたような氷のように冷たい視線を向けている隆好は、本気で怒っているのだと私には分かっていた。