・LOVER—いつもあなたの腕の中—
そんな受け答えを何度か繰り返しながら曲がり角を曲がった瞬間、目の前に反対側から歩いて来た歩行者が突然現れ避けきれず肩がぶつかってしまった。
ドシン。と地面に尻餅をついたのは当然私の方で。持っていた手帳とペンは気づかぬうちに手から離れ、どこかに吹っ飛んでしまっていた。肩にかけていたバッグも中身が飛び出してしまい、ポーチや飲みかけのペットボトルなどが地面に散乱し転がっている。
「大丈夫ですか?」
ぶつかった相手の声が頭上から振ってきたにも関わらず私の第一声は、さっきまで耳と肩で挟み会話していたスマホの安否だった。
「スマホ! 私のスマホ……無いっ」
地面に座ったまま辺りを見渡すが、さっきまで存在していたはずのスマホの姿がないことに焦り、思わず頭を抱えた。
「やだ、どうしよう」
まだ電話中だったのに、きっと店長は突然会話が途切れ驚いたはずだ。謝りたくてもスマホ自体が見当たらないのだから謝ることもできない。
最悪!
そんな言葉が頭を過った時、スッと消えたはずのスマホ目の前にが差し出された。
視界に突然現れたスマホに驚き顔を上げる。
ドシン。と地面に尻餅をついたのは当然私の方で。持っていた手帳とペンは気づかぬうちに手から離れ、どこかに吹っ飛んでしまっていた。肩にかけていたバッグも中身が飛び出してしまい、ポーチや飲みかけのペットボトルなどが地面に散乱し転がっている。
「大丈夫ですか?」
ぶつかった相手の声が頭上から振ってきたにも関わらず私の第一声は、さっきまで耳と肩で挟み会話していたスマホの安否だった。
「スマホ! 私のスマホ……無いっ」
地面に座ったまま辺りを見渡すが、さっきまで存在していたはずのスマホの姿がないことに焦り、思わず頭を抱えた。
「やだ、どうしよう」
まだ電話中だったのに、きっと店長は突然会話が途切れ驚いたはずだ。謝りたくてもスマホ自体が見当たらないのだから謝ることもできない。
最悪!
そんな言葉が頭を過った時、スッと消えたはずのスマホ目の前にが差し出された。
視界に突然現れたスマホに驚き顔を上げる。