僕惚れ④『でもね、嫌なの。わかってよ。』
 いつしか、恥ずかしい格好をさせられている羞恥心よりも、理人(りひと)が私の言葉に耳を傾けてくれないことに対する焦燥感のほうが勝ってきて。

 ねぇ理人、どうしたらそこから顔を上げて、私の方を向いてくれるの?

「理、人……、あの……」
 
 恐る恐る呼びかける私を完全に無視して、理人が私の秘部を割り開くようにして中を確認する。

「……い、ぁっ」
 途端、理人の指先が触れたところがピリリとした痛みを訴えてきて、私は思わず身体を強張らせた。

 間近でそんなところを理人に見られていると思うと恥ずかしくて堪らないし、自分でだってしげしげと確認したわけではないそこが、どんなふうになってしまっているのか……。
 婚約者とはいえ……自分以外の人にそんなところを暴かれるのは堪らなく不安で、居心地が悪くて……。
 このままどこかへ消えてしまいたい気持ちになる。

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