僕惚れ④『でもね、嫌なの。わかってよ。』
「理人? 怒ってるの?」
いずれにしてもこう暗くてはまともに顔が見えないし、話にならない。
そこでセレが私の足元に擦り寄ってきてニャーン、と鳴いた。この子になら、暗いところでも理人の姿、見えているのかな。
甘えん坊だけど人見知りなセレが警戒していないところをみると、あれが理人なことは確かだと思う。
でも暗いままじゃ、私には見極められないから。
電気をつけようとスイッチに手を伸ばしたら、慌てたように「つけないで!」って言われてしまった。
声を聞いてやっとホッとした。やはりアレは理人だ。
でも――。え? 何で? 何で電気つけたらダメなの?
意味が分からなくて理人の方へ一歩踏み出したら、「わぁーわあー! ストップ! ストップ!」って全力で静止されて、しかもカーテンにくるまるの。私はますます混乱してしまった。
「理人、何? どうしたの?」
私に近付かれたくないと思うくらいに、彼は怒っているんだろうか。
でもそれにしては声に怒りが感じられない。
どういうこと?
いずれにしてもこう暗くてはまともに顔が見えないし、話にならない。
そこでセレが私の足元に擦り寄ってきてニャーン、と鳴いた。この子になら、暗いところでも理人の姿、見えているのかな。
甘えん坊だけど人見知りなセレが警戒していないところをみると、あれが理人なことは確かだと思う。
でも暗いままじゃ、私には見極められないから。
電気をつけようとスイッチに手を伸ばしたら、慌てたように「つけないで!」って言われてしまった。
声を聞いてやっとホッとした。やはりアレは理人だ。
でも――。え? 何で? 何で電気つけたらダメなの?
意味が分からなくて理人の方へ一歩踏み出したら、「わぁーわあー! ストップ! ストップ!」って全力で静止されて、しかもカーテンにくるまるの。私はますます混乱してしまった。
「理人、何? どうしたの?」
私に近付かれたくないと思うくらいに、彼は怒っているんだろうか。
でもそれにしては声に怒りが感じられない。
どういうこと?