御曹司は天使クラス ~あなたのエールに応えたい~
「わあ。すごい。なっちゃん、じゃ、その小説もう読んだ?」
「読んだよ!もうね、今回も泣けるよ!ああっ、続きが言いたくなっちゃう」
目の前で身悶えると、康子が笑った。
「いいなあ。なっちゃん、いいお仕事ちゃんとしてるんだね。絵を描くのが好きだったなっちゃんがさ、それを仕事にして、人を喜ばせてる。幼なじみとして、ものすごく鼻が高いよ」
「ありがとう。隆さ…、旦那さんもね、協力してくれるから。一番最初に舞ちゃんの絵を見て、いいと思って濱見崎先生に紹介してくれたのは、旦那さんなんだ」
「そうだったのね。すごい。最強のパートナーじゃない。はあ~シンデレラストーリーって本当にあるのねえ」
康子は、ネットの炎上や週刊誌に騒がれたことも、しっかり知っているに違いない。でも、そんなことをおくびにも出さずに手放しに褒めてくれる。康子は昔からそうだった。クラス一の秀才で、でもそれをひけらかさずに、夏美によく勉強を教えてくれた。自分からは言わないけれど、公務員の旦那さんと舞とで、いい家庭をしっかり築いているのだろう。
お互いの知っているクラスメートの話などした後に、夏美は大事なことを思い出した。
「そうそう。康子に、今日はこれを渡さなくちゃ、と思ってたの」
「なあに」
夏美は、康子の前に、封筒を置いた。
「結婚式の招待状。よかったら、舞ちゃんも連れて出席してもらえたら嬉しいな」
「おっ、いよいよねえ。入籍はさっとしたけど、なかなか招待状が来ないから、結婚式は挙げない主義かと思ったわ」
「入籍した後に、旦那さんが、大きなプロジェクトにはまっちゃって。それどころじゃなかったの。ほんとはね、今日も旦那さんにも康子を会わせたかったんだけど、やっぱり仕事を抜けられなくて」
「そうだったの。なんたって副社長だもんね。お仕事も忙しいだろうな、とは思ってたけど」
そう言うと、康子は恭しく招待状の入った封筒を恭しく両手で持ち上げた。
「それではありがたく招待されます。めっちゃ、楽しみ」
「はい。よろしくお願いします」
夏美も改めて頭を下げて、顔を見合わせて二人で笑った。どんなドレスにしたの?など、女子トークが止まらない。退屈したのか、舞がおなかすいた、と言った。
「読んだよ!もうね、今回も泣けるよ!ああっ、続きが言いたくなっちゃう」
目の前で身悶えると、康子が笑った。
「いいなあ。なっちゃん、いいお仕事ちゃんとしてるんだね。絵を描くのが好きだったなっちゃんがさ、それを仕事にして、人を喜ばせてる。幼なじみとして、ものすごく鼻が高いよ」
「ありがとう。隆さ…、旦那さんもね、協力してくれるから。一番最初に舞ちゃんの絵を見て、いいと思って濱見崎先生に紹介してくれたのは、旦那さんなんだ」
「そうだったのね。すごい。最強のパートナーじゃない。はあ~シンデレラストーリーって本当にあるのねえ」
康子は、ネットの炎上や週刊誌に騒がれたことも、しっかり知っているに違いない。でも、そんなことをおくびにも出さずに手放しに褒めてくれる。康子は昔からそうだった。クラス一の秀才で、でもそれをひけらかさずに、夏美によく勉強を教えてくれた。自分からは言わないけれど、公務員の旦那さんと舞とで、いい家庭をしっかり築いているのだろう。
お互いの知っているクラスメートの話などした後に、夏美は大事なことを思い出した。
「そうそう。康子に、今日はこれを渡さなくちゃ、と思ってたの」
「なあに」
夏美は、康子の前に、封筒を置いた。
「結婚式の招待状。よかったら、舞ちゃんも連れて出席してもらえたら嬉しいな」
「おっ、いよいよねえ。入籍はさっとしたけど、なかなか招待状が来ないから、結婚式は挙げない主義かと思ったわ」
「入籍した後に、旦那さんが、大きなプロジェクトにはまっちゃって。それどころじゃなかったの。ほんとはね、今日も旦那さんにも康子を会わせたかったんだけど、やっぱり仕事を抜けられなくて」
「そうだったの。なんたって副社長だもんね。お仕事も忙しいだろうな、とは思ってたけど」
そう言うと、康子は恭しく招待状の入った封筒を恭しく両手で持ち上げた。
「それではありがたく招待されます。めっちゃ、楽しみ」
「はい。よろしくお願いします」
夏美も改めて頭を下げて、顔を見合わせて二人で笑った。どんなドレスにしたの?など、女子トークが止まらない。退屈したのか、舞がおなかすいた、と言った。