すてられた想い人をなぐさめたら、逆に私がひろわれました!?
 でも、同時にあまりに幸せすぎるこんなご都合主義な展開、有り得ないんじゃ?とも思って。
 それがそのまま口をついて「嘘……」って言葉になって無意識に出てまう。

「馬鹿(バッ)! ……嘘じゃねぇよ」

 途端即座に不機嫌そうな声で柳川(やながわ)に否定されて、抱き締める腕に力を込められた。


「……ずっと。幼馴染みのことを好きだって言ってたくせに、フラれた途端お前の告白に乗っかるみたいになっちまって。俺のこと信じらんねぇって気持ちは分からなくはねぇよ。そもそも……。俺自身が自分の気持ちに1番戸惑ってる」

 そこまで言って、決まり悪そうに吐息をひとつ落とすと、柳川が私の顔を覗き込んできた。

 さっきまであんなに目を合わせようとしなかったくせに……いきなりズルイ。
 そんなんされたらめちゃくちゃ照れちゃうじゃんっ!

 突然のことにどうしたらいいか分からなくて、ソワソワと瞳を揺らせたら、

「なぁ、鳴宮(なるみや)。――俺のこと、調子いい奴だって思うか?」

 私を見つめる柳川の目は、至極真剣で。

 こんな目で見つめられて、大好きな貴方のこと、調子いいとか嘘ついてるだとか……そんな風に決めつけられるわけ……ないじゃない。

 そう思って一生懸命ふるふると首を横に振ったら、

「……だったら言(こと)、凛(り)。俺と付き合ってくれるか? その……お、俺の……彼女になって欲しいな、とか思うんだけど」

 初めて。
 柳川(やながわ)にどこか辿々(たどたど)しくも〝言凛(ことり)〟って呼ばれて、心臓が大きくトクン!っと跳ねた。
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