すてられた想い人をなぐさめたら、逆に私がひろわれました!?
***
ヒロに手を引かれてベッドに移動してみたものの、そこからどう次の動作に繋げたらいいのか分からなくて、2人で横並びにマットレスに腰掛けたまま。
ヒロも私もめちゃくちゃ緊張していて何にも言わないものだから、壁掛け時計の秒針が時を刻むチッチッという幽けき音さえもやけに大きく聞こえて。
そこに私たちの押し殺したみたいな息遣いが重なって、それだけが今この部屋にある音の全てみたいになっていた。
このままでいたら、自分の心臓の音までもが段々大音量で聞こえてくるような錯覚に襲われる。
「あ、あの、さっ、コト。その、……キス、して……いい?」
ややして、沈黙に耐えきれなくなったみたいにヒロがそう口火を切ってくれて、彼が私の方へ身体を向けたらしい衣ずれの音が鼓膜を震わせた。
私はそのことにホッとしたのと同時、「いよいよなんだ」って思いで緊張がピークに達して。
「……は、ぃ」
やっとのことでヒロの言葉にそう返したけれど、喉がカラカラに干からびたみたいになって、しゃがれた声しか出せなかった。
でも、ヒロは私の言葉をちゃんと聞き取ってくれて、「ねぇコト。――お願い、こっち向いて?」って私の耳にそっと触れてくる。
ヒロの指先がほんの少し耳朶を掠めただけなのに、ビクッと身体が跳ねて恥ずかしさにぶわりと身体が熱くなった。
ヒロに手を引かれてベッドに移動してみたものの、そこからどう次の動作に繋げたらいいのか分からなくて、2人で横並びにマットレスに腰掛けたまま。
ヒロも私もめちゃくちゃ緊張していて何にも言わないものだから、壁掛け時計の秒針が時を刻むチッチッという幽けき音さえもやけに大きく聞こえて。
そこに私たちの押し殺したみたいな息遣いが重なって、それだけが今この部屋にある音の全てみたいになっていた。
このままでいたら、自分の心臓の音までもが段々大音量で聞こえてくるような錯覚に襲われる。
「あ、あの、さっ、コト。その、……キス、して……いい?」
ややして、沈黙に耐えきれなくなったみたいにヒロがそう口火を切ってくれて、彼が私の方へ身体を向けたらしい衣ずれの音が鼓膜を震わせた。
私はそのことにホッとしたのと同時、「いよいよなんだ」って思いで緊張がピークに達して。
「……は、ぃ」
やっとのことでヒロの言葉にそう返したけれど、喉がカラカラに干からびたみたいになって、しゃがれた声しか出せなかった。
でも、ヒロは私の言葉をちゃんと聞き取ってくれて、「ねぇコト。――お願い、こっち向いて?」って私の耳にそっと触れてくる。
ヒロの指先がほんの少し耳朶を掠めただけなのに、ビクッと身体が跳ねて恥ずかしさにぶわりと身体が熱くなった。