すてられた想い人をなぐさめたら、逆に私がひろわれました!?
 ヒロに促(うなが)されるまま、気持ち身体ごと彼の方を向くと、腫れ物に触るみたいにそっと耳に触れていた手が顔の輪郭(りんかく)をなぞって頬に添えられた。

 その感触にそっと目を閉じると、唇に柔らかなものが押し当てられる。

 ヒロの唇は、緊張からかいつもよりちょっぴり冷たく思えて。
 でも、まるで口を開けて?と請うみたいに唇の隙間にやんわりと這わされた舌先は、それと反比例したみたいに今までで1番熱く感じられた。

 求められるままに薄く唇の合わせをほどくと、するりと伸ばされたヒロの舌に、口の中を探られる。

「ん、っ」

 そういえば、ヒロ、キスはしたことあるのかな?
 初めての時から彼のキスは凄くうまくて気になってしまう。

 ――誰としたの?

 そんなことをぼんやり考えていたら、ブラウスの上から、大きな手のひら全体でそっと包み込むみたいに胸にやんわり触れられて、驚きで思わず身体に力が入った。

 ヒロとその先に進むと言うことは、そう言うところも彼に触れられるんだと頭では分かっているつもりだったのに、いざそこに手を伸ばされた途端、緊張で身体が硬くなっちゃうとか。
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