すてられた想い人をなぐさめたら、逆に私がひろわれました!?
***

「――はぁ、んっ!」

 ヒロは私と向き合うように体勢を変えた後も、指で丁寧にそこをほぐしてくれた。

 濡れそぼったショーツをそっと脱がせてくれて、私を裸にしてからも、優しく下を触りながらついばむみたいに全身にたくさんたくさんキスを降らせてくれて、気持ちいいと感じるところを隈(くま)なく可愛がってくれた。

 それでも。

 ヒ(・)ロ(・)が(・)私の中に分け入ってきたとき、痛くなかったと言ったら嘘になる。

 いや、実際は息をつめてしまうくらい痛かった……。



「いっ、……ぁっ、」

 無意識にギュッとヒロの腕を掴んで唇を噛み締めた私に、ヒロが「コト、ごめんっ、……痛い?」って腰を引きそうになって。
 私は慌てて「やめないで」ってそんなヒロにしがみついた。

 こんなにヒロのことが大好きなのに、ちゃんと最後まで出来ないとか……絶対に嫌っ。

 今回上手くいかなかったとしても、次があるって思えば気が楽になるよ……とかヒロには物分かりの良いことを言ったくせに、実際出来ないまま今日が未遂(みすい)に終わってしまうことを、私、すごく恐れていたの。

 心では絶対にヒロを受け入れたい、ガッカリさせたくないって思っているのに、思い通りにならない不慣れな身体がすごくもどかしくて。


 私がもっとドッシリ構えていられたなら、ここまで痛みはなかったのかな?
 あるいはヒロの言いつけを守って、呼吸を止めたりしなければ、全然違ったの?

 でも、何もかもが、いざとなったらみんな無理だったんだもん。
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