すてられた想い人をなぐさめたら、逆に私がひろわれました!?
「か、楓(かえで)っ。私っ、梅雨が明けるの待つから……いいよ」

 目頭が熱くなるのを必死で堪(こら)えながら愛想笑いを浮かべたら、柳川(やながわ)に溜め息をつかれた。


「なんだよ? 煮え切らねぇ態度取られると気になんだろ。――言えよ」

 不機嫌に促(うなが)されて、私は仕方なくシーツをコインランドリーに持って行きたいだけだと事情を話した。


「それ、……そのさんが居んだろ」

 当然のように、憮然(ぶぜん)とした態度でそう返されて、グッと言葉に詰まった私を見て、楓がまるで助け舟を出すみたいに、
「彼氏とはまだ家を行き来するようなディープな関係にはなってないみたいでーす!」
 とか……そんなこと、私、楓にも話してないよね!?

 楓の言葉にオタオタする私を見て、柳川が呆れたみたいに吐息を落とした。


「まだ、って……。お前ら付き合い始めてひと月以上だろ」

 小学生かよ、と溜め息まじりに吐き捨てられて、私は「それ以下よ!(だって偽装だもん!)」って叫びたい衝動に駆られる。
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