すてられた想い人をなぐさめたら、逆に私がひろわれました!?
 柳川(やながわ)は、白から一転、黒のプルオーバーを着てきていて。

 何を着てもかっこいいな、と玄関先でときめいてしまった。

 洗って水気を含んだ掛け敷きのシーツと、枕カバーを入れたランドリーバッグは思いのほか重くて、運ぶのに苦戦していたら、「貸せ」って横から手が伸びてきていとも簡単に持ち上げられてしまう。

 グッと荷物を掴んだ瞬間に浮かび上がった、柳川の腕の筋肉にドキドキして、目のやり場に困って。

 ――柳川っ! やっぱり私、貴方ほど異性として意識してしまう対象はいないんですけどっ!

 胸の中(うち)で柳川の男らしさにキュンキュンしながらドアに鍵をかけて。


 コインランドリーでシーツが回っているおよそ30分間。乾燥機の扉にはロックが掛かるから、とすぐ近くの喫茶店で2人差し向かいで時間を潰すことにしたの。


 やっぱり柳川はそこでもホットコーヒーのブラックを注文して。

 私はコーヒーはやめて、ミルクティーを選んだ。
< 91 / 172 >

この作品をシェア

pagetop