若き海運王は初恋の花を甘く切なく手折りたい
「マツリカとふたりでデート気分を味わいたいと思ってここまでは公共交通機関と歩きで過ごしていたけど、そろそろ俺が限界だな」
「限界、って?」

 お酒が入ったからか、カナトの瞳が潤んで見える。漆黒の瞳に射抜かれて、マツリカの心臓がとくりと鳴る。この程度のアルコールで酔うとは思わないけど……

「――あとで、ランチのデザートいただくからよろしく」
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