クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
ね、狙われてる………?
何やら物騒な言葉が聞こえてびくりと肩を揺らす。私、狙われてるんだっけ?
「愛華、すっかり忘れてるな。まぁ、いいか。今から説明するから」
「…………」
靴を履き替えて学校を出る。
五十嵐くん、ごめん………。
五十嵐くんには心の中で謝った。今度会ったら謝んなきゃ。
こんな理不尽なことって………ない。
並んで歩く秋葉くんをチラッと盗み見る。その顔はいつもよりも怒っているように見えた。
「……………」
無言なんですけど。勢いで出てきたのはいいけど誘ってきた秋葉くんが無言なんて。
早く用件を言って欲しい。
……と、内心イライラが止まらない。
なんか、最近秋葉くんに振り回されてばかりだ。読書時間も減っているし、ストレスが溜まりまくっている。
私のことは放っておいてくれませんかね!!
「愛華」
心の中で毒づいていると名前が呼ばれた。