クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
「あ、愛華ちゃん!久しぶりだねー」
中に入るとまず誰よりも先に声を出したのが鹿野くん。相変わらずおちゃらけた雰囲気を醸し出している。
クールだったのはほんとに最初だけだったみたい。
私はぺこりとお辞儀をして、手招きされたソファに座る。
「おい、愛華。俺より先に中に入るなよ」
「なんでよ。別にいいじゃない」
ムスッとした太陽が中に入ってきて何故か怒られた。
「あはは!太陽、愛華ちゃんに振り回されてやんの。おもしれー!」
「…………」
そんな私たちを見て石黒くん……だっけ?がお腹を抱えてヒーヒー笑っている。
そんな面白いか?
「まぁまぁ。とりあえずみんな座れ。近況報告始めるぞ」
浦山くんがメガネをクイッとあげながら1番大人びた態度でみんなをまとめた。
それまで各々作業をしていたみんながソファに集まり、座る。
太陽は……私の右隣を占領するようにどかっと腰を下ろした。