契約婚と聞いていたのに溺愛婚でした
「それはあの時の話だろうが。今の俺の好みは美冬だよ。そんなの変わるもんだろう。自分の好きな人が好みなんだ。そういうもんじゃないのか?」

 そんな風に槙野に説明されて、美冬は妙に納得してしまった。
「それを言うなら確かに私も出会った時の祐輔は好みに当てはまらなかったかも」

 むしろ、怖くて苦手だったのだ。
 槙野はそうだろう?という顔をする。

「でも、今はとても好みだと思うし大好きだわ。本当、不思議ね」
「そういうもんだ」

 槙野は美冬の顔に自分の顔を近づけたら美冬が口を開いた。

「あとひとつっ!」
「まだあるのかよ!」

「甘えるなってどういうこと?」
「お前……」

 槙野は顔を横に向ける。
「起きてたのか」
 美冬も思わず俯いてしまった。
「あ……の、すごく寝かかっていたのよ? 違うの。本当はあの日、ちゃんとしようって思ってた」
「ちゃんとしよう?」

「えっと……そういうこと。あの、ソレ。ベッドでするやつ」
「セックスか?」
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