契約婚と聞いていたのに溺愛婚でした
 槙野の運動神経がいいことも認めるが、なんとなくいわゆるスピード違反とか言うやつではないのだろうか?

 とにかく美冬としてはお巡りさんに見つからないことを祈るばかりだった。

 マンションに到着したら追い立てられるように寝室のクローゼットで着替えさせられる。

 槙野など自身が着替えるより美冬を先に着替えさせたくて仕方ないようだ。美冬をぐいぐいとクローゼットに押しやる。

「もー、何よー」
「いいから着てみろって」

 美冬がウォークインクローゼットで袋から服を取り出し、広げてみるとやはり背中は相当開いている。

 スカート丈は膝上10センチくらいなので短すぎるということはないが、それでも長くはない。

 しかも袖などなくて、デザインとしてはエプロンに非常に類似しているが、素材がニットでいかにも洋服然としているのが妙に隠微さを醸し出しているような気がする。

 背中が大きく開いているので、下着をつけていては逆にばっちり紐が見えてしまっておかしいことになりそうだ。

 ──ブラは外した方がいいかな。
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