契約婚と聞いていたのに溺愛婚でした
 ここ数日の激しさについては、美冬にはよく分からなくて、同じ男性である諒に聞いた方が分かるかもしれないと思ったのだ。

 それでつい口からそんな言葉がこぼれてしまった美冬である。

「ああ、槙野さん、絶倫なんだ。まあ、激しそうだもんね」
「っ絶……」

 美冬は思わず言葉を失ってしまう。
 そうかも、そうかもしれないけどっ!何だか身も蓋もないわ……。

「溺愛されてて、毎晩愛されててー、か。槙野さんは本当に美冬のこと大好きで溺愛だからな」

 ソファに座っていた石丸はその長い足を組み変えて、デスクで作業しながら話をしている美冬にペン先を向けた。

「結婚式と言ってもお互い仕事絡みのようなものだから、好きにできることくらいは好きにやらせてやってくれって、槙野さんからは言われてる」

 そんなことを言ってくれていたなんて、知らなかった。けれど槙野ならありそうなことだ。
 こういうところが美冬が槙野を尊敬しつつ、大好きだなあ……と思ってしまうところだ。
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