雨降り王子は、触りたい。



「…開けていい?」

「ん」



しゅるりとリボンを解き、丁寧に包装紙を剥ぐ。

中から出てきたのは。



「わー…」



バタフライモチーフのヘアクリップだった。

シルバーのそれは、宝石みたいな石がいくつか付いていて。
キラキラ、光を反射して輝いている。



「綺麗…」



私がヘアクリップに見惚れていると。



「赤髪、目立つからすぐ目について。ラッキーと思って追いかけたら変な男と姿消すし。焦ったわ。」



三咲はメガネを真ん中をクイッと指で押し上げた。

その仕草は、照れ隠しなのかもしれない。

三咲の頬は少し赤らんでいて、メガネの奥ではまつ毛が影を落としている。

私も伝染したように、熱が頬に集まる。



「ごめん…」



それで三咲、あんな人気のない所まで来てくれたんだね。


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