雨降り王子は、触りたい。
「お待たせ…!」
下駄箱を出たところ。すでに三咲は立っていて。
「べつに、待ってない」
風に揺れる金色の髪に、またドキリと心臓が反応した。
◇
ラヴ・アラモードまでは歩いて10分程だった。
緊張していたから、会話の内容なんてもう覚えていない。
気が付いた頃には目的地に辿り着いていた。
「結構並ぶんだね」
そう漏らした私の目線の先には、カップルが5組ほど、ピンクの建物に向かって並んでいる。
看板の文字を見なくても、そこがラヴ・アラモードだということはすぐにわかった。