極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~

4.それぞれの夢

 顔を赤く腫らし鼻血を出していたオリバーさんが、担架にのせられ医務室に連れていかれた。

 ロイヤルカジノの奥まった一角にある応接室のような部屋。
 わたしと翔一郎さん、将生さんの三人がソファーに座り、カジノの責任者や何人かのセキュリティガードが部屋の隅に立っている。これから関係者が集まって話があるらしい。
 カジノの飲食スタッフが飲み物を出してくれたので、わたしはあたたかい紅茶を飲んでほっと息を吐いた。

「本当に大丈夫か、鞠香? 部屋で休んでいてもいいんだぞ。あとのことは私がすべて片づけておくから。鞠香に不利なことは絶対にしない。信頼してほしい」
「ありがとうございます。でも、どこも痛くないし、平気です。今は翔一郎さんのそばにいたいし」
「鞠香……」

 翔一郎さんが感動したようにつぶやいた。わたしを甘い瞳で見つめ、肩を抱き寄せる。
 彼はしきりに心配しているけれど、体のほうはなんともない。カジノまで来てくれたドクターに一通り確認してもらい手足の擦り傷だけ手当てしてもらった。ほかに痛みはないし、些細な傷よりもこの事態がどういうことでこれからどうなるのかを自分の目で見届けたかった。
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