極上御曹司に見初められ、溺愛捕獲されました~一途な海運王の華麗なる結婚宣言~

2.愛の誓いは海のチャペルで

 青く澄んだ空にはひとひらの雲もない。
 海は穏やかな波に覆われ、船は水平線を目指して順調に進んでいく。

「チェンバーオーケストラ、音楽を」

 キャプテン・テイラーの指示で、セレブリティクイーン号の楽団がメンデルスゾーンの『結婚行進曲』を奏ではじめる。
 祭壇に立つ船長さんの今日の制服は金モールがひときわ華やかな正装だ。

「新郎新婦、こちらへおいでください」

 翔一郎さんとわたしが呼ばれる。
 船上結婚式のはじまりだ。

 ギリシャのサントリーニ島みたいな白と青に彩られたチャペル。ガラス張りの室内には白い長椅子が何列も並び、その中央に真っ青なカーペットが敷かれている。
 カーペットの上を歩き、その先のステップをのぼって、わたしたちは祭壇の前に立った。

「世界中の誰よりも綺麗だ」

 隣でエスコートしてくれている翔一郎さんが小声でつぶやいた。
 ちらりと翔一郎さんを見ると、うっとりとした表情でこちらに見入っている。正面の船長さんを見ていなければいけないのに、わたしばかり見つめている様子に照れくさくなってしまう。

「そのドレスもとても似合っている。まるで聖女のように美しい」
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