そんなの関係ないよ!
岸川家のランチ
「亨~?そろそろお昼になるけど、何食べる?亜里沙ちゃんも食べてって」

2人で1階に下りていく。

「いいんですか?おばさんの手料理おいしいから嬉しいです」

本当に、亨くんのお母さんは料理上手だ。何でも、管理栄養士の資格を持っているらしい。

「亜里沙ちゃんのお母さんには連絡しておくから、気にしないで。トマトソースのパスタでいい・・・っと、今日の夜はイタリアンだっけ。焼きそばでいいかな?」

「それでいいよ、母さん。な、亜里沙?」

「もちろん」

「ソファのほうで、お父さんと話でもしてて。20分くらいで出来ると思うから」

「わかった。あっちだよ、亜里沙」

亨くんのお父さんがにこやかに手招きをした。ちょっと中年太りは入っているけど、亨くんそっくりな、なかなかダンディなおじさまだ。亨くんもこのくらいの年になったら、こんな雰囲気になるのかな。そのとき、私は隣が隣に居られるといいな。そんなことを考えていたら、ぼーっとして見えたらしく。

「ん?どうした、亜里沙?」

と亨くんに心配された。

「ううん。亨くん、お父さん似なんだなぁ、と思って」

「何を今更。ずっと見て来ただろ?」

「うん、でもね、ちょっと想像しちゃった」

亨くんと私が結婚して何年か後の私たちを。

「ん?まぁいいや。父さん、今日の食事会、楽しみだね」

「あぁ。あちらさんと一緒に食事するのも久々だしな。おいしいイタリアンレストランらしいぞ。お前は、焼き肉のほうが良かったか?」

「いや・・・ちょっとネットで調べたけど、ちょっと僕の貯金じゃ簡単には行けなさそうなところだし。ただ、普段着でいいのかな?」

「今日みたいに清潔感ある格好だったら大丈夫だよ。亜里沙ちゃん、知らないかもしれないけど、亨、以前は休みの日は1日中ジャージで・・・」

「わ~~~っ、父さん、それを言う?父さんだって、今日はちゃんとしてるけど、いつもは・・・」

「亜里沙ちゃんにバラすのか?こ~んな、だらしない父親ですって。家でリラックスできる服を着るのはいいよな、亜里沙ちゃん」

「まぁ・・・はい、そうですね」

なんだかコミカルな父子の掛け合いに笑いをこらえながら言った。

「亜里沙ちゃん、可愛くなったね。亨が首ったけになるのもわかるよ」

「えっ・・・と。ありがとうございます」

思わず、赤くなってしまう。

「親父!亜里沙は俺のだから!誰にも渡さない!」

亨くん・・・。

「はいはい、おぉ、こわっ。亜里沙ちゃん、男の子の友達も作れないね」

「作る気ありませんからっ‼亨くんひとすじです」

「ラブラブだねぇ~」

冷やかすように言われ、真っ赤になった2人だった。







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