離婚するはずが、心臓外科医にとろとろに溶かされました~契約夫婦は愛焦れる夜を重ねる~
「ついこの前、彼氏なんかいないって言ってた姉さんがいきなり結婚なんて、あり得ないだろ!」
遼介の放った言葉に凛音も心の中で(お姉ちゃんもその通りだと思うよ!)と激しく同意しながらも別の言葉を絞り出す。
「ご、ごめんね黙ってて……」
自宅の狭いダイニングテーブルを挟んで、弟と近々夫となる予定の暁斗が初めて顔を突き合わせている。
暁斗は凛音が出したコーヒーを静かに飲んでいた。
剣持家に挨拶に行った数日後の朝、暁斗は突然弟に挨拶に行くと連絡して来た。なんでも今日予定していた手術が延期になり、急遽時間が空いたらしい。
実は凛音はまだ遼介に結婚の話を切り出せずにいて、どうしようと大いに焦ったのだが、忙しい暁斗が形だけの妻の為にわざわざ家に来てくれようとしているのだ。腹を括るしかなかった。
突然姉から『今日の夜、結婚相手と会って欲しい』と電話で告げられた遼介もさぞ驚いた事だろう。
無理もない。だって凛音も信じられない怒涛の展開なのだから。
そうはいっても、遼介には姉が普通に恋愛をした結果、幸せな結婚をすると思わせなくてはいけなかった。
「姉さん、騙されてるんじゃないか?」
「な、何、言ってるの。お付き合いしていた事、職場でも隠してたし、ほら、なんかこういうのって弟に話すのが気恥ずかしいじゃない?」
凛音は何とか誤魔化そうとするが、妙に勘のいい弟は納得しない。
「医者で、九王の院長の息子なんだろう?そんな何でも持っている人がわざわざ姉さんと結婚するんだよ。裏があるとしか思えない」
我が弟ながら辛辣だが、的を得ていて怖い。どう答えようかと凛音が言葉に詰まっていると、暁斗が口を開いた。
「君の我儘で凛音が幸せになれなくてもいいのか?」
「な……っ」
遼介の放った言葉に凛音も心の中で(お姉ちゃんもその通りだと思うよ!)と激しく同意しながらも別の言葉を絞り出す。
「ご、ごめんね黙ってて……」
自宅の狭いダイニングテーブルを挟んで、弟と近々夫となる予定の暁斗が初めて顔を突き合わせている。
暁斗は凛音が出したコーヒーを静かに飲んでいた。
剣持家に挨拶に行った数日後の朝、暁斗は突然弟に挨拶に行くと連絡して来た。なんでも今日予定していた手術が延期になり、急遽時間が空いたらしい。
実は凛音はまだ遼介に結婚の話を切り出せずにいて、どうしようと大いに焦ったのだが、忙しい暁斗が形だけの妻の為にわざわざ家に来てくれようとしているのだ。腹を括るしかなかった。
突然姉から『今日の夜、結婚相手と会って欲しい』と電話で告げられた遼介もさぞ驚いた事だろう。
無理もない。だって凛音も信じられない怒涛の展開なのだから。
そうはいっても、遼介には姉が普通に恋愛をした結果、幸せな結婚をすると思わせなくてはいけなかった。
「姉さん、騙されてるんじゃないか?」
「な、何、言ってるの。お付き合いしていた事、職場でも隠してたし、ほら、なんかこういうのって弟に話すのが気恥ずかしいじゃない?」
凛音は何とか誤魔化そうとするが、妙に勘のいい弟は納得しない。
「医者で、九王の院長の息子なんだろう?そんな何でも持っている人がわざわざ姉さんと結婚するんだよ。裏があるとしか思えない」
我が弟ながら辛辣だが、的を得ていて怖い。どう答えようかと凛音が言葉に詰まっていると、暁斗が口を開いた。
「君の我儘で凛音が幸せになれなくてもいいのか?」
「な……っ」