天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
「お前は自分の夢だけじゃなく、育ててくれた会社への恩も今まで支えてくれた人の想いも踏みにじるのかって言われて、自分が恥ずかしくなった。俺ひとりの力でパイロットになれたわけじゃないんだよな」

 翔さんらしい厳しいけれど思いやりのある言葉に、胸がきゅっと切なくなる。

「じゃあ、パイロットは続ける?」
「うん。立派なパイロットになって、お世話になったひとたちに恩返しできるように頑張ろうと思う」

 ほっとして「よかった」と小さく笑う。

 そんな私を、尚久は切なそうな表情で見つめた。

「浮気して裏切った俺にも、里帆はよかったって笑ってくれるんだな」
「だって、尚久がどれだけ頑張ってたか知ってるから」
「里帆のそういう優しくて真面目なところが、本当に好きだった……」

 尚久はそう言いながらうつむいた。

「だけど、いつの間にか里帆が隣にいてくれるのが当たり前になっていて、一回くらい浮気してもバレないだろうって、もしバレたとしても許してもらえるだろうって、甘えたことを考えてた」

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