天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
「本来は三日間オフのはずだったけど、明日一日だけ休んで明後日から原因究明の調査に協力することになった」
「時差もあるのに一日しか休めないなんて、大丈夫なんですか?」
「大丈夫だよ。里帆のおかげで事故には至らなかったし、ケガ人も出なかった。今回のことは重大インシデントではなく、安全上のトラブルとして処理されることになった」
「そうですか。よかった……」

 胸をなでおろしながらもはっとする。

 私は翔さんに会いたいという気持ちでいっぱいだったけど、翔さんは疲れているんだ。
 早く家に帰って休みたいにきまってる。

「すみません。そんな大変な中、会いたいなんてわがままを言って」

 会いたいという気持ちが強すぎて、翔さんのことを考えられなかった自分が恥ずかしくなる。

「顔を見られてよかったです。今日はゆっくり休んでくださいね」

 そう言って立ち上がると、慌てたように腕を掴まれた。

「ゆっくり休んでくださいってなんだ。まさか顔を見ただけで帰るつもりか?」
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