天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
「じゃあ、今度私が料理を作ってもいいですか?」
思わずそう言うと、翔さんが驚いたようにこちらを見た。
「お仕事が終わった翔さんを、料理を作って待っていてあげたいなって思ったんですけど……」
言いながら、料理を作って待っていたいなんてずうずうしかっただろうかと焦りだす。
「あ、留守中に勝手に家に上がって料理をされるのは、迷惑ですよね。それに、自慢できるほど料理上手でもないので、やっぱり今のは聞かなかったことにしてください」
慌てて背を向けごまかすと、後ろからぎゅっときつく抱きしめられた。
翔さんは私の肩に顔をうずめて嬉しそうな声で言う。
「フライトを終えて帰ってきたら里帆が待っていてくれるなんて、最高だな」
「本当に……? 迷惑じゃないですか?」
「迷惑なわけないだろ」
翔さんは背後から私をぎゅうぎゅう抱きしめながらそう言った。
私の肩に顔をうずめているから、頬に彼のやわらかい黒髪が触れてくすぐったい。
「そう言ってもらえてよかった」