天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
 不安になりながら告白する。

 父はとても真面目で堅実な性格で、私が管制官になったのは、空が好きだったこともあるけれど、国家公務員になって安定した人生を送ってほしいという父の意向も大きかった。

 大人になってからもことあるごとに私の心配をして、尚久と付き合っているときは、『彼がパイロットになるまでは決して結婚は許さない』と言われていた。

 そんな父に翔さんを会わせたら、翔さんに面倒くさい家族だと思われてしまうかもしれない。

 私の心配をよそに、翔さんは動揺するどころか安堵したように「なんだそんなことか」と微笑む。

「里帆は一見しっかりしているように見えて、お人好しで絆されやすいから、周りが過保護になってしまう気持ちもわかる」
「え、私お人好しですか?」

 自分ではしっかりしているつもりなんだけど……。

「お人好しだろ。だから管制室の同僚たちがあんなに里帆に過保護なんだよ」
「管制室のみんなは別に過保護じゃないですよ?」
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