天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
 触れるだけのキスをして、鼻先をこすり合わせる。
 喜びで胸が満たされて、幸せなのに少し苦しい。こんな感情、はじめてだった。

 翔さんはベッドの中で私を抱きしめ、「今日は指輪を買いに行こう」と提案する。

「指輪ですか?」
「婚約指輪。ここに、里帆は俺のものだって印をつけたい」

 そう言いながら、私の左手を持ち上げ薬指にキスをする。

「こ、婚約指輪……っ」

 予想外の言葉に、声が上ずってしまった。

「言っただろ? 里帆のいない人生なんて考えられないって。それとも、里帆は気が変わったか?」

 すねた表情で見つめられ、慌てて首を横に振る。

「気が変わるわけないです!」

 きっぱりと否定してから、「でも……」と付け加える。

「翔さんは、本当に私でいいんですか?」
「いいに決まってるだろ。里帆以外はなにもいらない」

 優しく髪をなでられて、胸がきゅんと切なくなった。

「今度、里帆のご両親に挨拶に行ってもいいか?」
「いいですけど……。私の父は少し過保護なんです」

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