天才パイロットの激情は溢れ出したら止まらない~痺れるくらいに愛を刻んで~
「それに矢崎は無駄に整った顔をしているから、迫力があって威圧感があるし」

 彼は翔さんを見て笑う。

 そう言う彼も、翔さんほどじゃないけど十分背が高い。
 明るい髪色で瞳がわずかにグリーンがかっている、やわらかい雰囲気の好青年だった。

 彼もパイロットの制服を着ているけれど、袖口の金色のラインは三本。
 今日搭乗する便の副機長だろう。

「失礼しました。ちょっと知人に似ていたので、驚いてしまって」

 私が苦しい言い訳をすると、くすりと笑い声が聞こえた。
 視線を上げると翔さんがわずかに肩を上げる。

「そうですか。知人にね」

 そう言って目を細める。
 からかうような意地悪な視線を向けられ、頬が熱くなった。

 翔さんは私が管制官としてこの場にいることに驚くどころか、おもしろがるような顔をしていた。

 もしかして翔さん、今日私が搭乗訓練で飛行機に乗ることを知っていた……?

「副機長の芦沢です。今日はよろしくお願いします」

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