Colorful
『上手ですね!』

『今度、このキャラクターを描いてほしいです!』

上手な人にはこのようなコメントばかりが並んでいる。しかし、若葉の絵に対するコメントはーーー。

『バランス悪!』

『これで何年も描いてることに驚きww』

『俺の方がもっとうまく描けるわ』

上手ですね、というコメントもあるが圧倒的に下手という意見の方が大きい。そのため、気持ちは滅入ってしまうばかりだ。

「はぁ……」

涙を拭いながら大きなため息をつくと、ガラリと教室のドアが開く。若葉が横を見れば、サイド三つ編みをした可愛らしい女の子が立っていた。同じ美術部に入っていて、若葉の友達である青野彩葉(あおのいろは)だ。

「若葉ちゃん、部活始まっちゃうよ?」

「あっ、うん。今から行くよ」

若葉はかばんを手に持ち、彩葉と歩きながら廊下を歩く。歩きながら話すのは、もちろん絵の話だ。

「この前ね、美術館に家族と行ったの」

「へえ〜、どんな画家の絵が展示されていたの?」
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