こんなにも愛しているのに〜私はましろ
「どうする?
陸都先生をとっちめる?」

「手塚くんも一緒にね。」

「一緒に合コンに行ったり、キャバクラに行ったりしていたから?
他にもナースたちと一緒に飲みに行ったり、カラオケに行ったり。
ドクターたちと、グランピングキャンプとか言って、合コンみたいに
BBQのお泊まり会。。。」

「いろいろ出るね。
グランピングは初耳。」

「手塚先生の幹事で、うちだけではなく他所の病院の先生たちを
集めて、、、陸都先生は一度参加しただけで、あとは話に乗ってくれなかったって。」

「全部吐かせたのよ。遊びのあれこれを。
既婚者の陸都先生を巻き込むなんて、そんな私の大事な友達を悲しませるような奴とは
絶対に付き合ってりしないって、言った。」

「それでか、この頃、元気ないものね。」

「まぁ、もうちっとしたらケロッとして、キャバクラでも合コンでも
なんでも行くんじゃない?」

「なんだか、自信なくなっちゃった。

陸が、私と結婚しているのに、いくら手塚くんから誘われたからって
合コンやキャバクラに行って、まぁ、それはあまり気持ちがいいものではないけど、
めくじらを立てるほどでもない、、、かな。

でも、安西先生にそんな話を広められても、何もしない陸や、
私がどういうふうに思うかなんて考えない陸が、信じられない。」

「よく、話し合いなさい。
放置したら、許されているって、思うのが男よ。」

「そうだね、、、」

私は
それから、美郷ちゃんと手塚くんや私たちの高校の頃の話を
たくさん話して聞かせ、懐かしく思い出した先生、、、国松先生のことなども
話した。

高校の頃から、陸も手塚くんもちっとも大人になっていないことか。

そろそろ
帰ろうかとトートバッグを引き寄せて、肩にかけようとしたら、中から
携帯が滑り出た。

何気なく見ると、
陸からの夥しいほどの電話とメールが来ていた。

まぁ、明け方に不審な電話をして、そのままにしていたから、そりゃぁ
気になるよね。

「美郷ちゃん、夜勤明けになのに家に帰ってまた、一悶着ありそうで、寝られないかもしれない。」

「ファイティン。。。」

私は力無く笑って、居心地の良い美郷ちゃんの部屋を出た。
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