貴方が残してくれた幸せと生きていく
病室についた。
モニターのアラームが鳴っている。
先生と看護師がバダバタしている。
「翔。」
「翔、初音ちゃんと圭太くんだよ。」
目を開けた。手を伸ばしてきた。
圭太を胸に乗せた。
「圭太。ありがとう。初音。」
と言ったように聞こえた。

翔は目をつぶった。
モニターのアラームが
ピーーーっとなった。

元々、翔の希望で、延命処置は行わない予定であったので、そのまま、翔は息を引き取った。
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