じゃんけんぽん
この、唯一無二の大切な時間を無に帰したくなかったから、私はずっと縮こまって動かずにいた。


でもね。

大好きな君のお墨付きなら、もう大丈夫。
もう、想いを言葉に乗せられるよ。

「じゃんけん、しようよ」
「…じゃんけん?」

何を突然、とでも言いたげにポカンと口を開けて目を瞬かせる来海に、コクリと頷く。

「私が勝ったら私の言うこと、ちゃんと聞いて欲しい」
「…俺が勝ったら?」
「もちろん、来海の言うことなんでも聞くよ。けど、私、絶対に負けない自信満々だからね」

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