Hello,僕の初恋

聞き間違いかな、と思った。

美羽の顔が固まったので、聞き間違いじゃないんだと悟る。



「花音ちゃん!」



もう一度そう呼び止められて、身体ごと振り返った。

眩しすぎるくらいの、大きなクリスマスツリー。

本物のもみの木が使われているらしいツリーの、そのたくさんの光に顔が照らされる。



ホールの入口から駆けてきたのは、ノゾムくんだった。



「良かった……追いついて。また先に帰っちゃうんだもん」

「ノゾムくん!?」



どうして彼が私を追いかけてきたんだろう。

思考が追いつかない。



身体の芯から熱が湧き上がってくる。

たぶん今、顔が真っ赤だ。



「……あのさ、そっちでちょっと、話さない?」



ノゾムくんははぁはぁと息をきらしてそう言うと、海浜公園のイルミネーションを指した。



ふたりきりで話しましょう、ということなのだろうか。

何を話すんだろう。どきどきが止まらなくって、気絶してしまいそうだ。



「うん」



小さく、こくりと頷く。



美羽は「ノン、頑張って!」と耳打ちして、「じゃーね!」と去っていった。
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