Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~
「ツカサくん。私ね、仕事中に私用で出てっちゃうような中途半端な行動は大っ嫌いなの。はやく戻って」
比菜子からの叱責にツカサは呆然とし、なにも言葉が出なくなった。〝大嫌い〟という言葉が重くのしかかり、制服のエプロンの裾を握りながら「あ……」と声を漏らす。
比菜子はそんな彼をひと睨みした後、ヒールの音を鳴らしてアパートへと逃げていった。
(今さら年上ぶって、なに言ってるの私)
共用玄関へ駆け込んで扉を閉め、真っ暗なままの自室のドアに背を預けてずるずると沈んでいく。
(ああ、もう……)
涙と熱を押さえ込むように、手の甲で目を隠した。
(こんなの、完全に好きになってるじゃん……私のバカ)


