Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~
バッグを抱き締めてプルプル震えている比菜子をよそに、朝食を食べ終えたツカサは皿を重ね、「ごちそうさま」と手を合わせる。
「比菜子、急いでるなら俺、皿洗う?」
「ほんと? 助かる!」
流しのたらいに浸けてあるお皿とともに、ツカサは食べ終えた皿をスポンジで洗いだした。
わずかな時間を手に入れた比菜子は、カーペットにコロコロを転がし、ベッドに除菌スプレーをかける。
室内をあれこれと一周した後で、再びキッチンに戻り、ツカサの横から手もとを覗いた。泡だらけのわりに汚れが落ちていない皿たちがシンクに広がっている。
「……うん、ツカサくん。皿洗いの仕方を教えてあげましょう」
彼は皿を持ったまま赤くなり、ギクッと肩を揺らした。
「まずはね、ハンドソープじゃなくてお隣の食器用洗剤を使うの。こうやってスポンジに二、三回出して。」
「わっ」
比菜子はツカサの横から手を出し、スポンジと皿を持つ彼の手にそれぞれ添える。
「まずは水で汚れを落として。油汚れだったらお湯。そしたら丁寧にスポンジで擦るの。できる? 掛けてある布巾で水気を拭いたら、その布巾を広げて食器を並べておいて」
「ひ、比菜子、近い」
「わかった?」
「わ、わかった」
彼の返事を聞き、比菜子はすぐに離れた。