Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~
比菜子は便箋をペラペラと揺らし、「ほぉ」と眉をひそめる。
「すごいねぇ店長さん。営業熱心な人だ」
(こりゃ女たらしなんだろうなぁ……)
ツカサはすかさず横から便箋を奪い、「店長のヤツ妙なマネしやがって!」と毛並みを逆立てる。
「まあまあ。私は貰えてうれしかったから、お礼言っておいて」
完全に手柄をとられた形となったツカサは悔しそうに唸りながら、カレーの鍋を温め出した比菜子をうしろから睨む。
いつもスカートの中にしっかりと入っているブラウスは外へ出ており、緩んだ格好になっていた。
「おい、比菜子」
「んー?」
「俺もなにかしてやるから、して欲しいこと言えよ」
(えっ!?)
脅しのような剣幕でされた甘い提案に、お玉がピタリと止まる。