Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~
(ここに住んでる私を前にして失礼すぎない? いや、ツカサくんも最初はこうだったから、類はなんちゃらってヤツか……)
「汚いんじゃなくて古いだけです。あの、ツカサくんのお知り合い?」
「はい。オバ様はどなた?」
ピキン、と比菜子の顔面にヒビが入った。
「オ、オ、オバッ……」
覗き込む有沙の表情は、挑発的なものに変わっていく。
(たしかにこの子より年上ってのは一目瞭然かもしれないけど、今の格好は断じて、絶対に、 まだオバサンではない! この子わざとだ!)
「ふ、ふふふ、オバ様ね、一応二十代なんです。ツカサくんとおんなじ」
「あら。そうでしたか。私はツーくんの婚約者の美山有沙と申します」
彼女が頭を下げると、手入れの行き届いた黒髪がサラリと落ちた。
それを目の前にしながら、比菜子の胸に〝ズキン〟と痛みが走る。
(……婚、約者……?)