Kiss Me Kitty! ~年下猫系男子とゆる甘アパート生活~

(ここに住んでる私を前にして失礼すぎない? いや、ツカサくんも最初はこうだったから、類はなんちゃらってヤツか……)

「汚いんじゃなくて古いだけです。あの、ツカサくんのお知り合い?」

「はい。オバ様はどなた?」

ピキン、と比菜子の顔面にヒビが入った。

「オ、オ、オバッ……」

覗き込む有沙の表情は、挑発的なものに変わっていく。

(たしかにこの子より年上ってのは一目瞭然かもしれないけど、今の格好は断じて、絶対に、 まだオバサンではない! この子わざとだ!)

「ふ、ふふふ、オバ様ね、一応二十代なんです。ツカサくんとおんなじ」

「あら。そうでしたか。私はツーくんの婚約者の美山有沙(みやまありさ)と申します」

彼女が頭を下げると、手入れの行き届いた黒髪がサラリと落ちた。
それを目の前にしながら、比菜子の胸に〝ズキン〟と痛みが走る。

(……婚、約者……?)
< 80 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop