あやかし戦記 ネバーランドの子どもたち
イヴァンはニヤリと笑い、男性の後を追って部屋の外に出た。



夜が明け、朝日が空に登ったことが牢の中が少し明るくなったことでイヅナはわかった。

朝になると、すぐにゴブリンたちが体重計を持ってやってくる。そして一人ずつ体重を測らせられるのだ。

「管理No.663、全く体重が増えないじゃないか!」

「怒られるのは俺たちなんだぞ!」

ゴブリンがブツブツと文句を言いながら体重を紙に書いていく中、イヅナは聞こえないふりをしてボウッと天井を見上げる。

食事は食用児を太らせるためか、高カロリーなものばかりが並んでいる。だが、太れば出荷される可能性があったため、少ししか口にしていない。

「飯をまともに食わないから太らないんだ」

「脂肪がないから胸がメスのくせに引っ込んでるんだな」

ゲラゲラと下品に笑うゴブリンに対し、イヅナは怒鳴りたい衝動を必死に抑える。そうしている間に、配膳係であるゴブリンが檻の中に食事を配り始めた。
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