珈琲と花の香りの君



そうして、携帯を握り締めている俺。



何だか急に恐くなってしまったのだ。



珠利ちゃんとの待ち合わせは10時。



俺が珠利ちゃんのアパートまで迎えに行くことになっている。



ちいさいけれど、ダイヤのついた指輪も用意してある。



あの日。珠利ちゃんにプレゼントしたシュシュについていた指輪と同じデザインで、特別に作ってもらったものだ。



珠利ちゃんはどんな顔をして、指輪を受け取るんだろう?



その前に、受け取ってくれるんだろうか?
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