珈琲と花の香りの君
俺はカルボナーラを、珠利ちゃんは渡り蟹のトマトソースを選んで。
まぁ、2人で分け合って食べるのだけれど。
うふ。気持ち悪い笑顔を浮かべる俺。
オーダーを済ませると、今日あったことを事細かに身振り手振りで話してくれる。
その動きは、相変わらず小動物のようで可愛らしい。
頼んだパスタがきて、それぞれ取り皿に半分こして、交換しあう。
“半分こ”がこんなに嬉しいなんて、俺は知らなかったなぁ。
その喜びを教えてくれたのは、珠利ちゃんだ。