【完結】余計な愛はいらない。
✱ ✱ ✱
「杏実〜これ手伝って!」
「はいはーい」
あれから気が付けば、一ヶ月が経っていた。あれから何事もなく過ごしている。
玲音とも、あの日から一切連絡を取っていない。 ほんの少しだけど、玲音への気持ちも変わっていた。
「杏実、最近ちょっと顔付き変わった?」
「……え、そう?」
自分ではあまりそんなこともないと思っていたけど、そうなのかな……。
「もういいの?彼氏のこと」
「……うん。もう別れたし」
玲音への未練がない訳じゃない。でも今は、前に進むために必死にもがいている。
誰のためでもなく、わたしのために。
「杏実が後悔ないなら、わたしはそれでいいよ」
「……ありがとう、瑞季」
瑞季がいると安心するし、なんかすごくホッとする。
「杏実、いい人見つかるといいね」
瑞季のその問いかけに、わたしは「うん。……そうだね」と答えた。
いい人が見つかるといいな、か……。もしそうなるなら嬉しいけど、どうなのだろう。
ていっても、わたしはまだ彼氏という存在を作るつもりはないのだけど……。