【完結】余計な愛はいらない。


「……わたしで、いいんですか?」

 なんて聞き返してみると、野瀬さんは「杏実、だからいいんだよ」と言ってくれた。

「……野瀬さん」

「杏実のこと、俺必ず幸せにする」

 そう言って野瀬さんは、唇をそっと重ね合わせてきた。

「……んっ。野瀬、さん……」

 そのままソファの上に押し倒され、野瀬さんを見つめると、野瀬さんは「杏実、好きだ」と言ってくれた。

「……野瀬さん。わたし、野瀬さんのこと……信じてみたいです」

「ん、信じていい」

 【信じていい】というその力強い言葉が、わたしの心を揺り動かした。
 野瀬さんなら信じられる、そう直感した。

「……信じたいです。 わたし、野瀬さんのこと好きになりたいです」

 わたしは今の、自分の率直な気持ちを伝えた。

「なりたいじゃなくて、好きになるんだよ」

 そう言うと野瀬さんは、もう一度唇を奪ってきた。 わたしは野瀬さんの腕にしがみついて、そのままキスを受け入れた。

「……杏実、もう一度抱いていいか? 今度はもっと優しく、もっと大切に抱く」

 わたし野瀬さんにそう聞かれ【はい】とゆっくりと頷いてみせた。
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