【完結】余計な愛はいらない。


 あの日から半年。わたしは叶わない恋をずっとしている。
 いい加減に諦めたほうがいいことはわかっているけど、それでも諦めたくない。

「こんなに好きなのに……」

 もどかしい。愛してもらいたいなんてわがまま、とっくに捨てているはずだと思っていたのに。
 だけどやっぱり愛されたいと願ってしまうのは、きっとわたしがわがままだからだ。

 彼と会うのはいつも平日の夜だ。基本的に火曜日とか水曜日が多い。
 金曜日から月曜日は会えない。奥さんとの時間を大切にしている日だから。
 だからわたしは、会う日は自分が満たされるまで彼に抱かれる。彼の香りに包まれて、幸せを感じるために。

 彼と奥さんの間には、子供もいるし。 だから夫婦仲は良好のようだ。
 奥さんはわたしと彼が不倫関係にあるなんて、きっと夢にも思っていないだろう。

 【君とは体の相性はいい。 でも俺は、妻と子供のことを愛している】
 彼はわたしに、そう断言した。 その時わたしは、絶望を感じた。

 わたしは彼には愛されてなんかいないんだ。
 それを知っただけで、苦しかった。
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