ひまわりが枯れるとき、ライオンは…
「そう言ってたね。」

『すっごく楽しかったんだ。親戚の人と話したり、美味しいもの食べたり…。』

「…うん。」

『でもやっぱり、1番印象に残ってるのは花嫁さん……すっごく綺麗だったの。』

高野さんの声が震え出した。

『ドレスもすっごく可愛かった。私も着てみたいなって思ったの…。』



「…。」



『獅子谷くん見たでしょ?私の背中…。』






「…見たよ。」


『ついこの前、歩けなくなったばっかりなのにもうこんなに変色しちゃってるんだ…。』


「…うん。」


『変色…どんどん速くなってるの…。』


「…うん。」


『長か生きられないってことは、病気になったときから理解してたし覚悟もしてた…。』


「…うん。」


『でも、今日思っちゃったんだ。私も白いドレス着たいなって…誰かを好きになって…プロポーズされて…お父さんとお母さんと六花と…みんなを招待して…こんな幸せな日を迎えたいなって。』



「…うん。」


高野さんが俺の肩に顔を埋めてきた。


『十分幸せなのにね私…なんか、欲張りになってきちゃってるんだ…。』


「…うん。」


俺はやっぱり相槌を打つことしかできない。


『お父さんとお母さん、楽しくしてるかな…私のことなんて気にしないで…ちゃんと楽しくしてるかな…。』


「…うん。」




『今日、こんなに幸せな日なのに…私…どうしよう…全く笑えないの……最低だよね。』








俺はその後もずっと高野さんに肩を貸し、相槌を打ち続けた。
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