ひまわりが枯れるとき、ライオンは…
高野さんが休学しからしばらくの間、クラスはその話題で溢れていた。

みんなが、それぞれ休学の理由を推理していた。

「獅子谷、あんた陽葵李がなんで休学したか知ってる?」

「檜山さん…えっと…。」

俺は、嘘をつくのが苦手だ。

「口止めされたのね。」

檜山さんは、鋭い。

「陽葵李にね、そのうち話すから待っててほしいって言われたの。だから、これ獅子谷に預ける。」

檜山さんはそう言って、紙袋を渡してきた。

中には、クリスマスのラッピングがされた箱が入っていた。

「獅子谷は、陽葵李に会えるんでしょ?私の代わりに渡して欲しいの。」

「わかった。」

「よろしく。」
< 90 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop