僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
「なあ、祐子、考えてくれた?」
私の部屋で二人っきりになって、ハルに答えを求められる。
答えは、初めから決まってる。
「ごめん、ハルとは付き合えない・・・」
物好きだよな、ハルも。
俺のどこがいいんだよ。
外見は女でも、中身は男なのに。
ハルはその事に気がついてない。
聞いた途端、少し期待していたような顔つきが、目線と一緒に下がっていった。
好き、嫌い、の前に、ストレートな晴とは付き合えないんだ。
ごめんな…。
「・・・いつまで、そうやって引きずるのさ」
「・・・・・」
何も言えなくて、下を見つめてた。
「————納得いかねー。おれのこと、本当になんとも思わない?少しくらい好きな気持ちあるだろ?」
もし、普通に女の子だったら、そういうこともあったかも知れない。
こんなに近くに居てさ、いつもピンチの時に救ってくれたハル。
でも、ごめんな。
どうしても無理なんだ。
「ごめん、答えは変わらないよ」
「・・・・そうか、わかった。こんないい男、なかなかいねーんだぞ?あとで後悔しても遅いからな」
ハルはそう言い残して静かに出て行った。