僕らの恋愛事情【完】 ~S・S更新中~
「奥さんめっちゃきれいじゃん、おめでと」
「うん、ありがとう」
「祐子はあの時のイケメン君とまだつき合ってんの?」
「ううん、違う人」
「そっか―――幸せ?」
「うん。いっぱい心配かけたけど、もう大丈夫だよ―――いろいろ、本当にお世話になりました」
「ううん、コッチこそ楽しかった。———ってかよ、お前、俺がやったミサンガ埋めただろ?」
「あ、、バレた?」
「おう、グローブ忘れたから管理会社の人と取りに行ったんだよ。そしたらさ、一部分だけ土が新しかったから掘ったら出てきた」
「ごめん―――付けるのもったいなくて」
「だからってよ―――埋めたらもっともったいねーだろ?」
「確かに」
ハルとこうやって笑い合う今があってよかった。
これから俺は心置きなく新しい場所へ行くことが出来るから。
***
懐かしい面々と一緒のテーブルについて、懐かしい話に花が咲いた。
「ってかさ、さっちゃんとかは?会ってるの?」
「ううん、高校卒業してから会ってない、みっちゃんも?」
「うん、高校変わったらねー会わなくなるよね」
「まあ、そうだね」
「祐子と仲良さそうだったのに」
「うん、やっぱね、クラス離れるとね」
「まあ、そうだよね~~」
本当は違う理由だったけど、正直に言えなかった。
《あんたらのせいでケイと別れた。もう誘わないで》
《なんで?わたし関係ないし。ってか、うちらのせいにすんなや》
ケイと別れて、その腹いせのように八つ当たりしたから、みんな離れていっちゃったんだ。
俺から歩み寄って謝ることもしなかったし、そのまま縁が切れてしまった。