客観的恋愛曖昧論〜旅先の出会いは、運命の出会いでした〜
彩花が頷きながら納得したところで、美玲が京子に話しかける。
「そういえば課長はどうなったの?」
京子は気まずそうに下を向いた。
「実はまだ何も進展してない……なんか見ているだけで満足しちゃってるというか……」
「この間は早くラブラブになりたいって言ってたのに?」
「うん……なんかさ、ちょっと怖くなってきた部分があって……」
「怖いって何が?」
「……ほら、私って付き合った経験がないじゃない? ってことは、手を繋いだり、腕を組んだり、キスしたり、その先のことも全部付き合った人が初めてになるんだよね。嬉しい反面不安もあって、なんかまだこのままでいいかなぁとか逃げ腰になってしまう自分がいるのよ……」
「……ラブラブしたくないの?」
「それより不安が勝る。早めに経験すれば良かったんだろうけど、私って中学から大学まで女子校な上、合コンとかも誘われないグループに属してたからさ。だからなんとなく焦らなくてもいいかなぁって思い始めてる」
京子の口調は前回と違って落ち着いていた。まるで冷めてしまった、そんな印象すら受ける。