スノー&ドロップス
 茶色の瓦屋根に明るいクリーム色をした一戸建ての家。レンガ調になっている玄関ポーチの前で傘を閉じて、眼鏡を外した私は明かりの付いた家へ 「ただいま 」 と入る。

 すぐにエプロンを付けたお母さんが飛んできて、年齢の割にしわの少ない頬を上げた。

「おかえりなさい。ご飯出来てるから、ちゃんと手洗いうがいしなさいよ」

「子どもじゃないんだから、言われなくてもやるよ」

 呆れ笑みを浮かべる鶯くんに続いて、私も自分の部屋へ上がる。

 通学鞄を置いてから、一階の洗面台へ手を洗いに降りた。


 ーー青砥(あおと)鶯祐(おうすけ)
 彼は私の兄だ。血縁関係の無い義理の兄。

 お母さんと彼の父が再婚したのは、私が六歳で鶯くんが七歳の頃だから、もう十年近くになる。
 不和が生じるわけでもなく、普通の家庭と変わらない。

 私たちは、両親の願い通りちゃんと家族になっている。
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